白い巨塔で学ぶ教授職

ドラマ「白い巨塔」を見ました.前半は主人公である財前助教授が教授選で戦い教授になるまでの物語です.教授という職がいかに素晴らしいものであるか,そして教授になるのがどれほど難しいことかといったことが描かれています.医学部(大学病院)の話ではありますが,我々にも通じるところがあるはずです.

1 話

(財前助教授の意見を受けて)
東教授「君は,私の言葉を批判するのかね?」

助教授(=現准教授)とは言え,教授に意見するなど以ての外である.教授のお言葉は常に正しい.

3 話

(財前助教授の説明を受けて)
東教授「君,言葉を慎みたまえ!君にそのような講義を聞かなくてもわかっているよ.それとも,既に教授にでもなったつもりかね?」

教授は学問を究めし者である.当然全てをご存知である.出しゃばった説明は失礼である.

5 話

東教授「今のはなんだね?」
財前助教授「新人局員の柳原であります.」
東教授「君が言わせたのかね?」
……
東教授「一介の医局員が教授に意見を言うのは百年早いよ.」

ましてや医局員(≒博士課程学生)が教授に意見を述べるというのは到底あり得ないことである.

5 話

鵜飼教授「里見君,君は志のある良い医者だが,僕の方針に従えないのなら,第一内科を出て行ってもらうしかないね.忘れちゃいけないよ?僕は教授で,君は助教授なんだよ.」

常に立場を忘れてはならない.研究室に所属する以上,教授の方針は絶対である.

7 話

里見助教授「どうしてお前はそんなに教授になりたいんだ?」
財前教授「なんでかなあ.」
里見助教授「お前は医者として確かな腕を持ってる,たくさんの患者を救ってきた,それじゃだめなのか?」
財前教授「いくら命を救っても,教授になれなきゃ意味無いね.俺は偉くなりたいんだよ!一番になって,より多くの人間を従えて歩きたい.男なら誰でも思うことじゃないのか?」
里見助教授「少なくとも俺は思わんがね.」
財前教授「本当かね,自信が無いだけじゃないのかね?」

男なら誰でも教授になりより多くの人間を従えて歩きたいのである.そう思わない者は自信がないだけである.

10 話

財前教授「里見くん,僕に意見をするのは最後にしてくれないか?年を開けたら僕は教授に就任する.一助教授の意見にいちいち耳を傾けてはいられないからな.」

教授に就任すれば,例え同期であれ,当然,一助教授の意見にはいちいち耳を傾けていられなくなる.



真面目に身にしみたセリフのメモ

……ここまでの記事はもちろんジョークです.とにかく権力を急ぐ財前は,最終的に医療ミスによる裁判に負ける上,病気で早死にしてしまいます.幸せとは思えません.一方,誠実な仕事を貫く里見は,私立の病院に飛ばされてはしまうものの,幸せそうに暮らします.そういった物語だと言ってしまえばそれまでですが,なんとなく身近な話のようにも感じます.定期的に思い出したいと思います.

7 話

里見助教授「教授になるのは目的じゃなくて結果だからな.」
子供「ねえ,お父さんはいつ教授になるの?お父さんも偉い教授になるんでしょ?」
里見助教授「教授だからって偉いわけじゃないんだ.教授でも,教授じゃなくても,自分の仕事をしっかりやる人はみんな偉いんだ.」

10 話

財前教授「里見くん,僕に意見をするのは最後にしてくれないか?年を開けたら僕は教授に就任する.一助教授の意見にいちいち耳を傾けてはいられないからな.」
里見助教授「俺は祝えないよ.悪いが,君が教授になったことを喜べる日が来るとは思えない.」

11 話

東前教授「学者というのは野心や器用さだけで務まるものではない.これからゆっくりと拝見するものとしよう.」


ところで,白い巨塔ですが,どうやらインターネットを通じた動画配信サービスで配信されておらず,物理的なレンタルを利用するしかないようで,面倒でした.(貸出中の場所が多くて,2 箇所の TSUTAYA を組み合わせることにより全巻揃った.)