成長するスケールフリー・ネットワークのモデル
- インターネット・航空網などは実際に成長している
- スケールフリー:80 対 20 の法則,ロングテールの法則
BA モデル
- 優先的選択 (preferential attachment)
- $ p(k) \propto k^{-3} $
- 連続近似(→微分方程式)の方法と,マスター方程式による方法
- $ C = \frac{m-1}{8}\frac{\log^2 N}{N} $
Dorogovsev-Mendes-Samukhin モデル (BA モデルの拡張)
- 優先的選択にゲタを履かせる (重み $k_i$ → $k_i + k_0$)
- $ p(k) \propto k^{-3-\frac{k_0}m} $
- $k_0$ が大きいほど,優先的選択の効果が小さい
- $k_0=-m$ とすると,$\gamma=2$,これは枝に向きを導入すると自然 (WWW 等)
- $\langle k \rangle$ を動かさずとも $\gamma$ が動かせるということ
頂点コピーモデル
- モチベーション
- 優先的選択は,全体の次数を知らなければならず現実的でない
- WWW 等では,ページをコピーし一部を書き換えて作られているはずだ
- コピーする頂点を選び,そこが指す枝を確率 α で一様に書き換え残りを残す
- $ \gamma = \frac{2-\alpha}{1-\alpha} $
- $\alpha$ が大きいと,頂点をあまりコピーせず,次数の散らばりが小さい
適応度モデル
- 先に入った頂点が必ず次数が大きくなる,というのを解消し,後からの下克上を起こす
- 各頂点に適応度を決め,次数にそれを掛けて重み付けて優先的選択
頂点非活性モデル
- これも大きい $C$ を実現する.
- $m$ 個の頂点が活性.新しく頂点を追加したあと,それらに辺を張り,頂点を 1 つ非活性にする.
- 非活性にする確率には重みをつけ,次数が高いほど非活性されにくいようにする.
- $L$ が大きくなるというデメリットがある
- ただし,$L$ を小さくするのは簡単:ランダムに辺を少し付け替えても良いし,確率 $p$ でBA モデルの成長ステップをしても良い
階層的モデル
- スケールフリー・ネットワークの一部を切りだすと,やはりスケールフリー・ネットワーク
- 紹介されているものは 3 つとも決定的
- バラバシの階層的モデル
- ドロゴフツェフの階層的モデル
- ラヴァスの階層的モデル